【判断は商品名から】
珈琲です。
飲むとお腹が痛くなる人にとっては買わない商品ですね。
私の場合、普通に飲めるし、美味しいとも思うが、緑茶と違い、珈琲を飲むと、口の中全体がコーヒーに支配されそうで、あまり積極的には飲むことはしません。
それでも、このラベルは、スルーできない引き付ける引力があるかと思いますが、いかがでしょうか。
いいデザインとか、そういう事ではなく、唯一無二の強い印象を受けます。
どういうことか。
このデザインは佐賀市の就労継続支援B型事業所である「ジーニアス」さんから買ったものです。
GENIUS(ジーニアス)- 就労継続支援B型事業所
エジマミユさんという障害を持つかたの作品です。
コピーライターなので、本はよく読みます。
しかし、アートや美術になると、正直よくわかりません。
いいなぁ、と思う事はあっても、自身で絵を描くこともなければ、写真もやりません。
それでも、なぜかこの強さに惹かれます。
岩手県のヘラルボニーが脚光を浴びていますので、企業として「話題作り」、「宣伝目的」としてコラボすることはあるかと思います。それはそれで、支援と言う意味では納得しますし、善い傾向だと思います。
でも思うのです。
本当にそう思っているのだろうか。
本当にこころからいいね、と思っているのだろうか。
理屈ではなく、衝動のような駆り立てるものがあるのだろうか、と。
【定理、という変わりようがないこと】
衝動買いほど、心地いい買い物はないと思います。
直感で、これはワタシが買うに値する商品なので、例えローンを組んででも買いたい!
衝動の定理とは、そういうことなのかもしれません。
ひとのこころに、衝動を起こさせることができる商品。
AIDMAではありませんが、まずはひとは「それはなんだろう?」のいう認識から始まります。
そして、認識すると、「それはワタシに関係あるのか」、「ワタシにとってそれは必要か」と考えます。
「必要性も関係性も見いだせなければ買わない」と思いますが、積極的に珈琲を買わないワタシでさえ、思わずあのデザインを見て、買ってしまいました。
「思わず」とは「衝動」ですね。
そしてその「衝動」という真理に働きかけることが、エジマミユさんの作品の持つ強さであり、私の中の美意識が呼応した形として、結果的に購入となったと思います。
自分には関係のない商品と認識する。
それでも、買ってしまう。
買う事が心地良いとさえ感じる。
つまり、コンサマトリー的な買い物が成立した、ということが言えるかと思います。
これこそ、日常の習慣に、コンサマトリー的に駆動する「買い物スイッチ」がインストールされた状態と言えると思います。
それを、提供したのが「エジマミユさん」なのです。
【何を受容し、何を遮断するのか。つまり、軸をどうするか】
ある程度の大人であれば、自分に足らない知識の収集や過剰なものへの回避行動が取れます。
でも子供たちはどうでしょうか。
大人たちが作ってきた世の中にを、まずは「フツウ」だと認識するでしょう。
怖い事ですよね。その「ふつう」が与える「基準」が。
おとなこそ、責任ある消費を意識する時代だと思います。
「コスパ」ででも良い買い物と「それ以外の買い物」が存在する事。
それを意識した、商品づくりが大切なことかと思います。
軸を持った商品は、衝動に働きかける要素を持つと思います。
それをどう表現していくのか。
このエジマミユさんからの、確かな示唆を得ました。
商品名や商品ステートメントでお困りの企業様、どうぞご連絡お待ちしております。
御社にしか言えない事を、必ず見つけます。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。