独自の世界観が伝わってくるお店。
雑貨屋さんや、カフェでも、まるで人格を感じるような、そんな独自色のあるお店。ありますよね。
オーナーのこだわりが感じられる。
アレモコレモないけど、ある分野に特化した独自の空間を醸し出しているお店。
その感触めいたものが、嫌いでなく、好きな空間であれば、記憶されるお店になりますよね。
通りすぎてしまう、その生活者との関係性を考える。
オープン当初は、ロードサイド店ということもあり、物珍しさもあって、まずまずお客さんが来ていたのに、数年経つと、1日2人とか。
なぜだろうか。
それなりに、商品やPOPも工夫したにも関わらず。
ひとつは、「それなりに」の工夫のしかた。
販促トレンドや時流、来店者がどんな人だったのか?その来店者は何をどれだけ、どれくらいの頻度で買っていたのか。
それらの数値的なデータを根拠とした「それなり」だったのだろうか、とまず思うのです。
でも、売り上げが3分の1まで激減してしまうと、「それなりの工夫」では太刀打ちできません。
どうするのか?
慌てず、落ち着き、そしてもう一度、このお店に来てくれていた、「一番多い層のお客さん」との関係性を構築、設計していきましょう。
例えば、スーパーでもなく、道の駅でもないお店。
そのお店とは、物販ですが、そもそもオリジナルの冷凍食品を製造、卸販売している会社が運営するお店だとします。
今の品揃えでも十分価値はあるのですが、その価値が伝えたい方に、伝わっていない。
もしくは、伝え方の工夫が足りていない、と推測します。
冷凍食品ですから、レンチンです。つまり、八宝菜でも、魚の煮つけでも、ハンバーグでもレンチンなのです。
それでいて、ハイエンドな富裕層でも「美味しい」と感想を頂ける品質です。
全ての富裕層がそうではありませんが、実際、その冷凍食品は某百貨店に採用され続けている、とします。
でも、そのお店には地域性もあり、それほど頻繁に富裕層が来店するわけではありません。
むしろ、車で8分くらいの普通の主婦。
それも、子育て中や中学、高校に通うお子さんのお弁当作りをされている主婦が、少し多い印象でした。
そのような主婦さんが考えている事。注意している事。気になる事。
なんでしょうか?
もちろん子供の事が一番にくるでしょう。
それから、ご主人やご自身のこと。
これが、共働きだとしても、元祖時短料理である、冷凍食品は助かるはずです。
ではなぜお客さんは離れたのか。
レベル以上の美味しい冷凍食品があるのは知っている。
お値段はちょっと高いけど、一から自分で作ることを考えれば、助かることも理解はしている。
経済的な問題もあるでしょうが、それでも、家計に打撃を与えるほどでもない。
いったいお客さんはどこに行ったというのでしょう。
仮説です。
お客さんの意識の中に占める、お店の記憶割合が、時間経過とともに少なくなってきたと思います。
時間は、単調に流れますが、その中身は、嬉しいコト、悲しいコト、新しいコト、後悔しているコト、そもそも金欠だ!
などの連続で繰り返されています。
GSやスーパーなど、必ずそこに行かねば買えない、というマスト感はありません。
便利で手軽さの要素がある、美味しいけど、少し我慢すれば済む。
つまり、代替品でもどうにかなる、という商品の性質になります。

もう一度、関係をつくるときに効果的で簡単で低コストなのは?
いわゆる宣伝、広告ですが、買ってくれるであろうお客さんの心理を突く、店内に貼るステートメントのポスター。
その要素を入れ込んだ、チラシ。SNS配信でも構いません。
お客さんの心理を、どう突くのか?その辺りを深掘りする必要がありますね。
表現としては、若干のアンチテーゼを含んだテーゼ。
お客さんとの会話も、このお客さんの買い物を見て、なぜ大量に買うのか、など爽やかに聞ける店内の空気感。
小さいお子さんにアレルギーがあるのか、などのホスピタリティも忘れないでください。
商品より、POPより、そのお店の人の対応って、昔から結構印象に残ります。
何故なら、大手量販店やスーパーでは、そんな会話はありません。
つまり、地域性を学ぶ、生かす、ということです。
そのお店の中の人の「印象」も商品と一緒に販売するのです。

独自性の感じを受ける、とは、やらない事、売らないものを決める事。
これ、難しいですが、商品やお店を際立たせるにはものすごく効果的ですし、そもそも、ある程度の勉強や工夫は必要ですが、大部分は「これまでやって来たことの延長戦にあります」とわたしは思いますし、実際そう提言し、伴走してやっています。
でも、この選択していくこと、それとやらない事を決めれるのは「コンセプト」以外にはありません。
コンセプト設計には時間がかかりますが、一行で明文化しなくてはいけません。
アレモコレモでは、元の木阿弥になります。
でも安心してください。コピーライターなので、取捨、選択、そして、そのお店にしか言えない事を見つけます。
例えそれが、見つかった時に「なーんだそんなことか」とか「その根拠は?」などやや疑問視することがあっても、結構それって
お店の中の人がそう思うだけで、来店客には新鮮に映ります。
売上回復のお手伝い致します。
ご相談お待ち申しております。