商品の性質を知ることから、思考を始める。
食品の紹介では、商品案内、POP、チラシ、SNS動画などで「どのように美味しいのか」とか「見映え」や「産地」などで
類似商品との差別化を訴求する事が多いと思います。
でも、なかなか深く刺さるような心理変容までの効果には至らないことが、多いかと思います。
もちろん、年代によっても、同じ商品から受ける「印象」や「関係性」は違ってくると思います。
どういう事かと言うと、「生姜の加工品」では、購買履歴などからみても、40代以上の女性には支持されていても
20代にはほとんど買われていない、つまり同じ表現をしても、20代女性には響いていない、という事となります。
ターゲット外なので、仕方ないといえばそれまでですが、もう少しこの辺りを深掘りし、その表現を変えていく事で
むしろ幅広いターゲッティングが可能になります。
それは、その商品の性質はどんなものか、を深掘りする事、ということです。

嗜好に訴求するのではなく、もっと根源的、普遍的な表現を求める。
嗜好という「好み」に絞ると、それを嫌いな方とは「関係性」が構築できません。
ですので、「普遍的なこと」「ほぼ誰もが納得すること」、そして「ほぼ誰もが体験すること」へと変換して表現していきます。
例えば、先ほどの「生姜の加工品」の場合。
ほんのりあまずっぱくて、爽やかな風味がお楽しみいただけます。
これが、従来のPOPに記されたキャッチコピーだとします。
これを、先ほどの「普遍的」「ほぼ誰もが納得し、体験すること」を念頭に考えていきます。
すると、こうなっていきます。
ショウガ⇒体温があがる⇒どのような時に体温は上がるのか?⇒ほんのり
あまい、と感じるときはどんな時か⇒それらのシーンが簡単に想起される時はどんな時か⇒そのシーンは普遍的で誰しもが体験することなのか?
この思考の連続を繰り返していき、頭に浮かんだキーワード的なものを記録しておきます。
メモして、またべつの本や資料を読んだりしていきます。
すると、なんとなく、こんな感じかな、が見えてきます。
なんとなく、こんな感じかな、が見えてくると、ボディコピーを書いていきます。
いきなりコピーは書きません。
それは、思考を狭めるからです。この段階では、まだまだほかの表現も視野に入れなければならないからですね。
で、そのボディコピーを書いては、修正、書いては、修正を繰り返している時は、意識して、15秒くらいのCMのナレーションにこのボディが流れたら、どう印象をうけるだろうか?と想定しながら「削る箇所」を見つけていきます。

初恋のように、体温があがる。
もしくは
初恋のように、体温をあげる。
こんな感じに仕上がっていくと思います。
このように「どう美味しいのか」から「その商品の性質はなにか?」から始めていく思考をお勧めします。
次回は、商品画像を入れながら、ご案内していきます!